自由競争社会って、本当に正しいのですか?


今の世の中は、TPPも含めてハンディなしで
勝負するのが正しいという風潮ですが、勝てる
見込みのある者同士の勝負であれば、正しいと
言えるのでしょうが、そうでない場合では単なる
イジメ、搾取に過ぎないと思うのです。


私は、競争を否定するつもりはありませんが、
勝ち負けが明らかな勝負にはハンディをつける
べきだと思うのです。

小学生の子供の遊びでは、年少者に対して
ハンディをつけるのは当たり前ですよね。
ゴルフだって、みんなで楽しむためには
ハンディは不可欠です。


ビジネス界で一時流行した、成果主義による勤務評価も
短期的競争に明け暮れ、長期的視野がなくなるため
会社の業績をむしろ悪くすると、現在ではすたれてきました。

建設業界でよく問題になった談合でも、
実はハンディキャップ的な意味もあるのです。


土木というものは、非常に規模が大きいので
一つの会社で新しい技術を開発するなど
なかなかできないのです。


また特定の会社の開発した技術を設計に取り込むことは
暗黙の特命工事となるためできません。


したがって土木技術開発は国主導で行う必要があるのですが、
金も人も国にはありませんので、その都度民間の協力を募って
「○○工法研究会」などを発足させて技術開発してきました。


企業は人と金を出す代わりに、それに見合う工事の受注が
暗黙のルールで約束されていたのです。そのおかげで、
日本の土木技術力は世界と戦えるレベルになりました。。

ところが、官製談合ができなくなったため、研究会に
参加することが極めてリスキーになってしまったので
研究会活動が大きく低下することになりました。

現時点では、今までの技術力の貯金で世界と戦って
いけるのですが、今後新たな技術が生まれないと、
日本の土木はダメな子になってしますのです。


これは、土木の一例ですが、その他の産業においても
似たような問題はあるわけで、コントロールされた
競争にしない限り、消耗戦になるだけです。

そして結局、金を転がしている資本家だけが儲かり、
他はみんな疲弊する社会になるだけなのです。

本当にこんな社会が正しいことなのでしょうか?
関税撤廃という言葉は、私には資本家の陰謀に見えてます。
関税はハンディキャップなのです、関税撤廃のための
TPPには賛成できません。