美味しんぼ報道について


美味しんぼという漫画について批判・抗議する自治体が
増えているというニュースがNHKでも流れています。

福島の放射線は実は危ないレベルで、実際の健康被害
出ていると受け取れる内容だということらしいのです。

私は、低線量の放射線は有害ではなく、ラドン温泉の
ように、むしろ健康増進に役に立つという学説の方を
どちらかと言えば支持する立場ですが、福島では、
鼻血をだしたりする人が多いと言っているお医者さんが
いらっしゃることも知っていました。

実は、私は子供のころよく鼻血を出す子供でした。
興奮したりすれば鼻血が出るのは、チョコレートを
食べすぎると鼻血が出ると言われてるぐらいですので、
珍しいことではないことなのでしょう。

ですが、鼻血が出たからと言ってお医者さんに行ったことは
たった一度しかありませんでした。

鼻血なんて言うものは、安静にしていればすぐに止まるので
わざわざお医者さんに行くことはなかったのです。

ところが、原発事故が起きた場所の人はどうでしょう。
放射線病・白血病の人が鼻血を出すという場面は映画や
小説などでよく出てきます。そういうことが知識としてある
場合に鼻血がでると「関係あるんじゃないか?」って
思ってしまうので「お医者さんに行っておこう」と
なっても不思議はないと思うのです。

ですから、そのお医者さんの言う「原発事故以来
医者に来る鼻血の患者さんが増えた」ということは
実際の鼻血を出す人が増えたのではなく、医者に
かかる人が増えただけとも考えられます。

また、人の体は耳ならの情報によっても症状が現れる
ことが知られています。良くあるのが「○○という会社の
食品に農薬が混入したものがある」というニュースを聞くと
実際に食べたものには農薬は入っていなくても気分が悪く
なったり吐き気がしたりすることがあるというケースです。
要は、病は気からの典型ですね。

ですから、「喉に変調をきたしている人が多いようです」
という話と「放射性ヨウ素甲状腺にたまります」という
話を聞くと「私も喉がおかしい」となる人が増えても
不思議はないと思うのです。

こうした、放射線の影響ではなくてもあらわれる可能性のある
事象と実際に放射線の影響で現れる事象を分離することは
極めて困難であろうと推測できます。

したがいまして、放射線の影響なるものは公的な組織において
長年研究されないと科学的に評価することは出来ないと
私は考えています。

そういう意味で「科学的な検証がなされていないのに、
風評被害を高めた」という美味しんぼに対する自治体の
批判・抗議はもっともだと思っています。