そうか、間違いだったんだ


こそく【姑息】
( 名 ・形動 ) [文] ナリ 
〔「礼記檀弓上」より。「姑」はしばらく,「息」はやむ意〕
根本的に解決するのではなく,一時の間に合わせにする・こと(さま)。
「 −な手段」 「因循−」 「無事を喜び−に安んずるの心/経国美談 竜渓」
〔現代では誤って「卑怯(ひきよう)である」という意味に使われることが多い〕

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姑息と言えば、卑怯とかズルいとかのイメージがあったのですが、
大辞林 第三版の解説によりますと、それは本来的には誤りであり
「一時しのぎな」って意味で使うのが正しいそうです。

デジタル大辞泉の解説の中にはこんな記述も・・・・

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文化庁が発表した平成22年度「国語に関する世論調査」では、「姑息な手段」を、
「一時しのぎ」の意味で使う人が15.0パーセント、「ひきょうな」の意味で使う
人が70.9パーセントという結果が出ている。

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よかった、みんな間違ってるんだ・・・・

なんでこんなことを書いているかと言えば、先日読んだ探偵小説の中に
名探偵が助手にその誤りを指摘するシーンがあったからなのです。

カラット探偵事務所の事件簿 1 (PHP文芸文庫)

カラット探偵事務所の事件簿 1 (PHP文芸文庫)

カラット探偵事務所の事件簿 2 (PHP文芸文庫)

カラット探偵事務所の事件簿 2 (PHP文芸文庫)

この探偵小説では殺人事件は起きませんので、殺人事件が好きな方には
お勧めできませんが、軽いのが好きな人にはお勧めです。

でもこれだけの比率で間違って使う人がいるなら、もはや誤用だと
指摘しなくてよいのかもしれませんね。