直接だけじゃないよ(経済の話2)

前回に引き続き、経済のお話ですが、後ろの方に、写真のお話も
少し入れてます。経済に興味のない方は、そちらだけでも・・・

さて今回は景気向上の方法なはずですが、もう少し基本知識を
入れておきましょう。「乗数効果」のお話です。政治家の方で
さえ間違う場合があるのですが、「乗数効果」と「波及効果」
は、違うものをさしています。

例えば道路を作ると便利になるので、他の建物が色々作られたり
して、道を作ったことにより色々な発展が望める場合があります。
この現象は「波及効果」と呼ばれるものです。ですから、作るも
のによって、その効果はいろいろです。同じお金をかけて作って
も、作る物・場所によって異なります。波及効果は、お金の使い
途によって結果が変わるものです。

それに対して、乗数効果とは、次のような概念です。
①基本的な仮定
・誰かの出したお金は、ある比率を貯金に回して消費される。
②用語
・貯金せず消費に回す分の比率を消費性向といいγで表す。
③考え方
Aさんが、あるとき10の収入を得ました、日本人の消費性向
をみんな同じで0.8とすると、Aさんは10×0.8=8消費します
これを全てBさん相手に消費しました、Bさんは8×0.8=6.4
を消費します。Bさんはこれを全てCさん相手に消費したとし
ます。次にCさんは6.4×0.8=・・・・・と延々とお金の連鎖
が続きます。このAさんから順次得ていったお金の合計が、
国民所得にカウントされます。

この一定の比率(0.8)の数の総和は無限等比級ですので
簡単に計算できます。
10+8+6.4+・・・・・=50
です。計算方法は、10÷(1-0.8)です。最初に10つかえば
使った分は50つまり5倍になるわけです。この5倍のことを
乗数効果(=1/(1-γ))とよんでいます。

乗数効果を大きくするためには、貯金に回す分を減らせば
よいのです。乗数効果がきかなくなるのは、外国産のもの
を買った場合です。その時点から先の分は外国の所得に
なってしまいますので・・・・

結局、貯金はしないでバンバン使い、国産のものしか買わ
ないぞ!という行動をみんなが取れば、景気が向上するの
ですが、難しいですよね。次回は、それに変わる方法を示
してみます。(次回がいつかは未定)


ここから写真のお話です。「バウンス撮影」についてです。
前半の話で、使ったお金は一定比率を貯金に回して使われる
といいましたが、光もいろんな反射を繰り返して熱に変わ
ります。フラッシュの光をそのまま被写体に当てないで、
壁や天井に反射させて撮影する方法をバウンス撮影といい
ます。

何でそんな回りくどい面倒なことをしなければならないんだ
とお思いの方も多いと思いますが、フラッシュ光を直接当て
るよりずっと優しい写真になるのです。

撮影方法は、ストロボの向きを天井方向にして・・・あれ?
普通のカメラのストロボは、天井向いてくれませんよね、
どうしましょう・・・
ということで、コンデジのストロボの前に上向き反射板を
付けてみました。結論から言えば、やはり天井からの反射
を期待するには、光量が不足しているようです。
一眼レフについているストロボなら、少し厚手の白紙で
反射板をつけてやれば、それなりの撮影ができるのですが・・・

ではどうしようもないのか?ということですが、机上の小物
撮影ぐらいなら、ある程度の効果が期待できそうです。その
方法は、コンデジの前の反射板で上向きにした光線を、白い
紙で、被写体向きに当ててやるという方法です・・・が、
自分で言っておきながらなのですが、三脚使ってカーテン
越しの自然光で撮影したものがやっぱりいいと思いました。
まあ自然光がない場合の応急技でしょうか?

上からストロボ直接・変形バウンス・自然光です。