お役人は、科学の発展が大嫌い(あるいはマーフィーの法則かも)

私の職業は、理系か文系かと問われれば理系に分類されますが、
それほどコアな理系ではありません。
(コアな理系ってなんだろう?聞かないでね。)

理系の場合、日々新しいことを研究するわけですから、
今まで分らなかったことが分ったり、出来なかったことが
できるようになっていきます。

ですから、30年前に作られたものは、その時の知識で作っているので、
その後分ったことによっては、間違っていましたってことも
普通にある話だと思うのです。

これに対して、お役所は法律に基づいてお仕事していますので
簡単には、ルール変更できないのです。とくにお役所仕事は
無謬(むびゅう=誤りの無いこと)でなければならないという
暗黙のルールがあるので、大変なのです。

もちろんお役所が簡単に「ごめん間違ってたんで変更するわ」なんて
言っていては、継続性も公平も有ったモンじゃありませんので
無謬であるのは結構なのですが、科学技術に関係するととても
話がややこしくなってしまうのです。

Aさんが何か飲み物を作る商売だとします。
そしてBさんは、その飲み物が大好きです。
ある日お役人が来て
「研究の結果、この飲み物は発がん性があるのでダメです」
といったとします

Aさんは、その飲み物が作れないのでは仕事を失いますので、
「いきなりダメといわれてもどうして暮らせばいいんだ」
と文句を言います

Bさんは、「役所が問題ないというからずっと飲んでた。
もしがんになったらどう責任とってくれるんだ」
とお役人に文句を言います。

だから文系のお役人は、科学技術の進歩が嫌いなんです。

今回の原発でも、当初より大きな津波が来ることが、最近の研究で
予想されていたのではないかと話題になっていますが、
仮にそんな説が出たとしても、もし堤防の補強工事をすれば、
今までの大丈夫ですといっていた言葉は、うそになり国民を
危険な目にあわせ続けたということの責任追及が始まり、
大臣の首ぐらい簡単に吹っ飛ぶし、全国の原発の一斉停止に
なったりするわけですので、なかなか認めないでしょう。

「少なくとも、自分の定年まで地震が来なければ何もしなくて
も自分は無事退職金もらえるし、今度のプレート地震が、
1000年に一度の規模で来なければ、廃炉までは大丈夫だろう。」
と思うのが普通の意思の弱い人間なんでしょうね。

昔流行した「マーフィーの法則」では、
「失敗する可能性のあるものは失敗する」
ですからね・・・・・
がんばれ東電の担当者