明日のことを考えてみる

グアムの報告は連休ということで、またお金の話です。


GDP国内総生産)が高くなれば経済成長したと言えるのですが、
何となくわかっているだけという方も多いでしょう。
そこで、ちょっとしたモデルで考えましょう。


Aさん、肩こりのひどい流しの歌手
Bさん、マッサージ師


なんでこんな二人と言えば、どっちも原価の不要な仕事なので
分かりやすいからそうしただけです。


さて、BさんはAさんの歌が好きなので歌を聞くと1000円払います
Aさんは肩こりをなおしにBさんにマッサージを頼み4000円払います。


仮に一か月に、Bさんが4回歌を聞きAさんが1回マッサージを頼むと
1,000円×4回+4000円×1回=8000円
の生産が上がったということでGDPにカウントされます。
この二人の間では一年の生産は8,000円×12月=96,000円
となります。


一方、一か月に、Bさんが16回歌を聞きAさんが4回マッサージを頼むと
1,000円×16回+4,000円×4回=32,000円
の生産が上がったということでGDPにカウントされます。
この二人の間では一年の生産は32,000円×12月=384,000円
となりさきほどの4倍になりました。


二人の間でのお金のやり取りは、増えも減りもしていないのに
GDPは4倍になるのです。ちなみにこの二人が生産したものは
「気持ちよくなる」というものです。形のあるものだけが生産
ではないのです。(現実には、税金がひかれます)


この例では極端な状況を書いていますが、景気が良いとはお金が
早く動くことなのです。つまり経済成長して景気を良くするには、
お互いせっせとお金を使えばよいのです。
どこかの知事さんが言うように、我慢したり節約したりしては
ますます経済は縮小し、気分は暗くなりみんなが苦労する社会に
なります。


逆にAさんもBさんもボランティア的に歌を聞かせ、マッサージを
すれば、何回しようとGDPは0になってしまいます。お金のやり取
りが無いボランティアはGDPにカウントされません


このことを今回の震災で考えると、家にあるものを送っても
GDPは増えません(厳密には運送代がカウントされる)。
ところがお金を寄付して、被災地で物を購入すればGDP
カウントされます。
廃棄物の片付けに駆けつけても、GDPは上がりませんが、
義捐金で、業者を雇って片づけを行えばGDPにカウント
されるのです。


さらにいえば、それを地元の業者に頼んだり、被災者の
方々にアルバイトとして働いてもらえば、地元にお金が
流れるようになります。


お金が流れるようになれば、さらに仕事が増え被災者の
方々も収入ができ、生活の立て直しを考えられるように
なります。仕事ができ定期的な安定収入が見込めれば、
再び借金して家を買ったり車を買ったりできますが、
仕事が見えなければそういうこともできません。
つまり生活再建のためには、地元に仕事を作らなければ
ならないのです


ですから、我々は、現金を届け、被災地でお金が流れる
仕事を作ることが一番大事なのです。


現地で、ボランティアとして片付けするのは悪いわけ
ではありませんが、本当に被災地の復興を願うので
あれば、地元でアルバイトでもして、お金を稼いで
そのお金を送るべきなのです。
そして日々必要なものは、東北産のものを積極的に
購入するのが望ましい行動と言えます。


私ですか・・東北の地酒はおいしいですね・・・


グアム写真の前に、フツーの写真ですが、
日常から始めましょうということで・・・