セイシェルの夕日?

昨日の新聞に、薬のネット販売に関する訴訟で、
ネット販売業者が勝訴したため、2009年の法改正以前と
同じように、薬のネット販売が可能となる最高裁判決が
出たことが大きく報じられていました。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO50564210T10C13A1PE8000/

これに対して、厚労省は法改正をしてでもネット販売に
規制をかけたい意向だそうです。  日経の記事には、
「司法判断も確定したのに、ネット販売を制限しようとする
薬事行政にあきれる。ネット販売を今すぐ解禁すべきである。」
と書いていますが・・・・


おそらく、この問題においては大量に増やしてしまった
薬剤師という問題もあるのではと思っています。

私が大学受験していたころの薬学部定員は国公立&私立で
46大学で約7000人、平成に変わったころで46大学・約8000人、
その後ずっと変わらなかったのが、平成16年から急増し
平成24年には73大学、約13,500人と私のころの倍近くに
増えているのです。

薬を販売する薬局には薬剤師が必要であり、そこ以外で薬を
購入できないとすれば、薬剤師の職場は確保されますが、
ネット販売しても問題ないとなれば、薬剤師の市場価値は
低下し、大量の失業薬剤師が生まれるかもしれません。


私は、医者でなければ出せない薬と、近所のドラッグストアで
販売できる薬の差が大きいので、こんな問題になるんじゃないかと
思っています。

薬剤師と相談してからなら、テレビで宣伝している薬より
有効成分の多い薬を購入することができるというのであれば、
薬剤師のいる薬局で買いたいと思う人は増えるはずですが、
現状のドラッグストアは、スーパーマーケットと何が違うの?
って思う売り方ですので、ネット販売を規制する理由が
ないのでしょう。


私の提唱する上位薬品制度においては薬剤師からしか買えない
上位薬を得るには、薬剤師のサインの入った処方箋ぐらいは
必要とするべきでしょう。

しかしこの上位薬品制度に対しては、薬剤師が賛成しても医者が
猛反対することは見えています。

結局、医師会や薬剤師会の圧力によってネット販売規制法が
成立することになるのでしょうね。

写真は、セイシェルではなく大阪舞洲の夕日です。