隕石が飛んできたら?


ロシアでの隕石事件が大きく報道されています。
幸いなことに死者はいないそうで、主な被害は、ガラスの破損と
それによる怪我だということです。

このガラス破損を生じさせたものが、衝撃波(Shock Wave)と
言うものですね。空気中を音速を超えて移動すると生じるもので
地上では「ドン」と響くソニックブームと呼ばれるものとして
観測されます。

衝撃波は、ある媒質中をその媒質の波の伝播(でんぱ)速度以上で
異動すると生じるもので、身近なものでは船が航行しているとき、
先端から斜め後方に斜めに伸びる直線状の波も衝撃波です。

指先で、一定のリズムで水面をたたくと同心円の波紋が広がります
これが波が伝わってゆく(伝播)ということです。

水面をたたきながらゆっくりと一方向に指を動かせば、進行方向の
波の間隔が小さくなり、反対方向の間隔が広がります。
これは、救急車が近づいてくる場合にはピーポー音の音程がが高く
なり遠ざかる場合には低くなるドップラー効果を示します。

さらに、指で水面をたたきながら移動する速さを上げると、
進行方向で波が重なって進行方向に垂直な波面が生じます。
さらに移動速度を高めると、V字型の重なり波面ができます。

進行方向と空気の衝撃波面のなす角度θは、物体の移動速度に
より決まります。
sinθ=音速÷移動速度
という関係です。

で、こんなことを知っていても、生活には役に立ちませんが
まあ、理科や物理の時間にでも教わる話ですので、子どもに
質問されたら答えてあげましょう。

で、今回の隕石のようなものに生きているうちに出くわす
可能性は極めて低いと考えられますが、もし不幸にも
空を飛んで行く巨大な火の玉を見かけたら、しばらくすると
衝撃波がやってきますので、ガラスから離れて怪我をしない
ようにすることが大事です。

ということで、隕石事件の教訓
「空を飛ぶ大きな火の玉を見たら
ガラスから離れて隠れろ」
です。

それにしても、ロシアって隕石多くないか・・・?