放射線被ばくでどうなるのか?

以前、低量放射線被ばくは100mSvぐらいまでなら、むしろ発がん率は
低下するという説を紹介しました。比較的多量に放射線を受ける集団
での調査結果をまとめると、そんなことになっていますというもので、
大阪大学の中村先生らが紹介してくださった説です。

これに対して、原発は絶対ダメだとする人たちは埼玉大の名誉教授
市川先生のおっしゃる、「自然由来放射性物質に対しては生物は進化の
過程でそうした物質に対して適合するようになってきているが、
人工的な核分裂から生じた放射性物質に対しては、経験がないので
生物は適合できない。だから核反応を起こしてはならない。」
との説を支持しています。
ムラサキツユクサの研究からの結論のようです。生物全般の
話をするのにツユクサだけですか?・・・・って思いますが)

一方、東京大学名誉教授の安井先生は、市川先生の御説に対して
「このような大学教授のポジションにあった人が、生物は
「自然」放射性核種には適応しているから無害で、
「人工」放射性核種は生体内で濃縮されるので有害である
といった主張をしているとは思わなかった。」
と酷評していらっしゃいます。
http://www.yasuienv.net/WrongIchika.htm

原発反対派の方々は、中村先生や安井先生を御用学者と決めつけ
ネットでぼろカスに書いていますが、いずれの話をきいても
不思議な点があるのです。

それは
「こんな大事な話に
 動物実験結果がなさすぎ!」
ってところです。

原発近くのいまだに数十mSv/年という地域でも、放された
ペットや家畜が元気に生きていると聞きます。
それに対して、放射線の影響で猫や鼠が死に絶えたとか
犬のがんが増えたとか、反原発を推進する人にとっての
強力な反対根拠となる事象が全く報道されません。
(週刊誌ですら書いていないようです・・・)

やはり、放射線の影響については、国連でも何でもよいので
三者性の高い研究機関で動物実験も含めてしっかり結果を
出してほしいと思っています。