国債の日銀買取

自民党の安倍さんが建設国債の日銀による直接購入を言い出したが、
やはりというか、世間から強い批判を受けて発言を修正したようである。
私は以前から、日銀の直接購入を期待していたのでとても残念である。


国債の日銀引き受けとは、先日書いたお金を政府が発行することと
同じような効果があり、税収の裏付けなくしてお金が使えることを
意味している。

景気浮揚策としては、日銀の直接引き受けによるお金を政府が使う
という方法はきわめて有効であり、その効果は戦前の世界恐慌の際、
日本がいち早く不況から脱出できたことで証明されている。

時の大蔵大臣高橋是清が、発案実行した方法ではあるが、その後の景気
過熱から国債発行を絞っていった。
しかし、国債によって得たお金を軍事に使っていたため、軍事予算の
削減につながり、その恨みから2.26事件で青年将校に殺されることに
なってしまった。

なぜ、このようにきわめて有効な政策を日本人は封印するのだろうか?
「市場を経て国債を出すからこそ、金利国債の信用が図れる。
直接引き受けになれば、財政規律が決定的に損なわれ、金利は跳ね上がる」
と、公明党の石井さんは批判しているが、じゃあほかに方法はあるの?
って聞いてみたいところである。

規模にもよるが、国債の日銀による直接引き受けを実施すれば、
間違いなく円安になる。そしてそれは日本にとって「望むところ」
のはずである。批判ばかりでは困るわけで、いいから今回ぐらいは
やってみなさいと思う。