この記事は面白い

http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140514/264597/?rt=nocnt
日経ビジネスオンラインの中の記事です。

「…だって世の中、『飛行機がなぜ飛ぶか』ということすら、
本当は分かっていないんですから」という事実とは異なる話が
巷で良く聞かれるというところから、飛行機の飛ぶ理由を
インタビューしている記事なのです。

で、そのインタビューの最後の方に、『「飛行機が飛ぶ理由は
科学では分からない」という話が流布した背景には「そうあって
欲しい」という我々の思いがあるんじゃないですかね。』
という話が載っています。

『「自分に理解できないことが世の中の常識であってたまるか」
という気分、自分では歯が立たない難解な科学が、実はたいした
ことができないものであってほしい、「酸っぱい葡萄」のような
気持ち、そういうものが、我々の中にあるんじゃないでしょうか。
』・・・・・・

インタビュー記事にはほかの理由も書かれていまして、もう少し
引用しますと・・・
『人間はバカだというけどそれは違う。バカはバカなりに合理的なのだ。
これは遺伝的に組み込まれているんだ。2人の原始人が300万年前、
アフリカのサバンナを歩いていたとしよう。そこに藪があった。
前を通り掛かったら、ガサゴソという音がした。これがライオンか
風なのか分からない。

 それで1人はばっと逃げた。もう1人は合理主義者で、『これは風かも
しれない。だったら逃げる必要はない。ちょっとテストしてみよう』と
石を投げてみた。そうしたらライオンが出てきて食われてしまったと。
だから、そういう合理主義者、理屈に従う人間は淘汰される。怖がって、
理屈も何も無い、何でもいいからぱっと逃げるほうが生き残る』

『そう。だから科学とか合理主義とかいうのは、非常に非人間的な
ことなのですよ(笑)。飛行機が飛ぶ理由を分からないままにして
おきたい気持ちと、つながっているのかもしれませんね』

ということで、私の仕事は、理系の片隅あたりの領域ですので
実は非人間的なお仕事だったのです。